2019年4月24日水曜日

季語について(初夏)

梅雨前のさわやかな季節、「初夏」に分類されている季語には、例えば次のようなものがあります。

初夏(立夏から芒種まで)の季語

【時候】
【天文】
【地理】
【生活】
【行事】
【動物】
【植物】
青歯朶 アカシアの花 あやめ  茨の花 卯の花 瓜の花 金雀枝 榎の花 豌豆 踊子草 柿若葉 樫落葉 樫若葉 柏落葉 カーネーション 烏麦 木苺 胡瓜の花 桐の花 草苺 馬鈴薯の花 芍薬 棕櫚の花 新馬鈴薯 新樹 新緑 杉落葉 鈴蘭 芹の花 蚕豆 泰山木の花 橙の花 高菜 竹落葉  竹の皮脱ぐ 立浪草 鉄線花 夏茱萸 夏蜜柑 夏蜜柑の花 夏蕨 庭石菖 野蒜の花 葉桜 バナナ 浜豌豆 浜昼顔 薔薇 瓢苗 姫女苑  二葉葵 蛇苺 牡丹 朴の花 蛍蔓 マーガレット 茉莉花 蜜柑の花 水木の花 雪割草 柚の花 余花 連理草 若楓 若葉


立夏というのは新暦で55日頃、芒種というのは新暦で520日頃です。
次の鳥渡句会は518開催ですから、これら「初夏」の季語がどんぴしゃでもっとも効果的なのは間違いないですね。

ところで夏の季語には、「三夏」と呼ばれる夏全体にわたる季語もあります。
これらは、初夏、仲夏、晩夏のどの時期にも使える季語。ということは当然初夏に使っても良いわけです。

三夏(夏全体)の季語

【時候】

【天文】
【地理】
【生活】
アイスクリーム アイスコーヒー アイスティー 青簾  汗疹 甘酒 網戸 鮎狩 アロハシャツ 烏賊釣 鵜飼 団扇 打水 瓜漬 瓜揉  開襟シャツ 籠枕 鰹釣 蚊帳 蚊遣火 鱚釣 生布 伽羅蕗 金魚売 金魚玉 草刈 草笛 葛水 葛饅頭 葛餅    香水 氷売 氷水 サイダー 砂糖水 晒鯨 撒水車 焼酎 白玉 白靴 新節 甚平 水中花 水中眼鏡  錫の鉢  ゼリー 扇風機 ソーダ水 走馬燈 釣堀 天瓜粉 籐椅子 泥鰌鍋 籐筵 心太 茄子漬 夏襟 夏帯 夏衣 夏座敷 夏座蒲団 夏シャツ 夏手袋 夏の風邪 夏の灯 夏暖簾 夏服 夏蒲団 夏帽子 夏館 夏痩 夏料理 肉桂水 寝茣蓙 寝冷え 蠅叩 蠅除 箱庭 箱眼鏡 芭蕉布 跣(はだし) 花茣蓙 鱧の皮 腹当 バンガロー 半ズボン ハンモック 日傘 単衣 日焼 日除    冷酒 冷索麺 冷し瓜 冷汁 冷麦 冷奴 氷菓 ビール 昼寝 風鈴 船遊 噴水 べら釣 ボート 水遊び 水中り 水玉 水鉄砲 水鱧 水虫 水羊羹 蜜豆 ミルクセーキ 浴衣 茹小豆 葭簀 夜焚 夜釣 ヨット 夜店 ラムネ 冷蔵庫 レース レモン水 露台 
【行事】
 
【動物】
青蛙 青鷺 青葉木菟 青鳩 赤翡翠 揚羽蝶  鯵刺 穴子 油虫 雨蛙 雨燕 水馬   蟻地獄 ありまき  烏賊 いさき 石鯛 磯鵯 糸蜻蛉 いなだ いもり 岩魚 鶉の巣  海亀 海猫 海酸漿 瓜蠅   柄長 老鶯 追川魚 大瑠璃 虎魚 落し文   ががんぼ がざみ 河鹿 蝸牛  郭公  鹿の子 兜虫 亀の子 鴨の子 鴉の子 軽鳧の子 河鵜 翡翠 川蜻蛉 皮剥 川鱒 かんぱち 木食虫 鱚(きす) 黄鶲 金魚 水鶏 蜘蛛 蜘蛛の子 海月 黒鯛 黒鶫 鍬形虫 蚰蜒(げじげじ) 毛虫 螻蛄(けら) 蝙蝠 金亀虫 小雀 穀象 鯒(こち) 駒鳥 米搗虫 小瑠璃 笹五位 蠍(さそり)  山椒魚 舌鮃 四十雀 尺蠖 猩々蠅 白蟻 白鷺  蝦蛄 雪渓虫 雀の担桶 田亀 章魚 蝨(だに) だぼ沙魚 燕の子 手長蝦 天道虫 通し鴨 蜥蜴 飛魚 夏蛙 夏鴨 夏魚 夏鰊 夏の蝶 夏燕 蛞蝓(なめくじ) 南京虫 鳰の浮巣 熱帯魚  羽蟻  鋏虫 花潜 飯匙倩   斑猫  緋鯉 火取虫 姫鱒 平鰤  袋蜘蛛 仏法僧 蚋(ぶと) 船虫 ブラックバス  糞ころがし 孑孑 帆立貝 時鳥 保夜 鼓虫 まくなぎ  水鳥の巣 蚯蚓 蜈蚣(むかで) 眼白 目高 山雀 山女 守宮 葭切 夜鷹 夜盗虫 雷鳥 瑠璃鶲
【植物】
青蘆 梧桐 青芝 青葉 青蔦 青みどろ 藜(あかざ) 浅沙の花 岩檜葉  臼の実 鬼罌粟 鬼蓮 酢漿の花  榠櫨の花 絹糸草 金魚藻 金糸梅 金蓮花 草茂る 木下闇 ジキタリス   蓴菜 猩々草 すべりひゆ ゼラニューム  玉簾の花 玉葱 梯梧 天草 時計草 常夏 茄子の花 夏薊 夏蕪 夏草 夏桑 夏木立 夏大根 夏菜 夏葱 夏蜜柑 夏虫 夏柳 夏蓬 日日草 鼠黐の花 蠅虎 パセリ パパイヤ 万緑 美女桜 一つ葉 姫芭蕉 ひゆ ベゴニア ペチュニア 真菰 柾の花 松落葉 松葉菊 水草の花  八重葎 柳蘭 ユーカリの木 辣韮 竜舌蘭 緑陰 病葉 山葵の花


ただし、三夏に分類されているとはいえ、
五月半ばごろに「冷そうめん」や「兜虫」はまだ早いなとかは、実際ありますよね。

一方、外で飲む「ビール」がそろそろ美味しい季節だなとか、
「半ズボン」ももう出していいじゃない、といった実感もあると思います。

そのあたりは各人の判断で、句作に取り入れていただければ良いのではないかと思います。

(徳山)


※季語は「きごさい歳時記」http://kigosai.sub.jp/夏の季語より抜粋

2019年4月21日日曜日

初夏の名句集


葉桜の中の無数の空さわぐ(篠原梵)
新樹ならびなさい写真撮りますよ (藤後左右)
摩天楼より新緑がパセリほど (鷹羽狩行)
はつ夏の空からお嫁さんのピアノ (池田澄子)
また夏を賜る朝のおでこかな (池田澄子)
おそるべき君等の乳房夏来る (西東三鬼)
うごかざる一点がわれ青嵐 (石田郷子)
万緑の中や吾子の歯生え初むる (中村草田男)
万緑や死は一弾を以て足る (上田五千石)
初夏や坊主頭の床屋の子 (長嶋有)
標準にもボンタンにも吹けよ薫風(長嶋有)
指ぱっちんの音すかすかや夏燕 (加藤弾)

(徳山選)


2019年4月20日土曜日

第五回鳥渡句会(「薫風句会」)要綱

〈開催日時〉
2019年5月18日(土)15時より。
 ※前回よりさらに1時間早めました。


〈投句締切〉
2019年5月11日(土) 
 ※鳥渡営業時間内まで。


〈兼題・出句数〉
「曲」の文字を入れて一句。
 ※五月開催なので季語は「初夏」のもので。
 ※季語は各自「歳時記」などを参照してください。
当季雑詠で三句。
 ※計四句となります。投句数は厳守してください。


〈参加予約〉
下記のメールアドレスに「鳥渡句会参加希望」と書いてお名前をお送りください。

m.tokuyama@i.softbank.jp

 ※前回までのgmailは不調の為使用中止にしました。
 ※受付完了のお知らせはメールへの返信にてお伝えします。
 ※席数に限りがあるため先着順10名程度で締め切らせていただきます。


〈投句方法〉
バー鳥渡店内の投句袋に、付属の短冊一枚に一句ずつ書いて入れてください。(詳しくは袋にも書いてあります)


〈選句〉
締切後速やかに選句表を作成し、メールで配布・店内にも設置します。
参加者の方は、句会開催時間までに各自選句しておいてください(選句数は選句用紙に記載します)。


〈一般投票〉
句会当日までの間、店内に置いた選句用紙に対し、一般のお客様からも投票いただきます。
結果は句会当日に、句会参加者の互選とは別に集計して発表します。



以上。久しぶりの鳥渡句会、
どうぞよろしくお願いいたします。

(徳山)